金沢の魅力と、必要な日数
金沢は、江戸時代に徳川家に次ぐ大大名だった前田家の城下町です。第二次世界大戦の空襲を免れたため、茶屋街、武家屋敷、用水路が残り、金箔、漆、九谷焼、加賀友禅といった工芸が今も息づいています。
街はコンパクトで、中心部は約3km×2kmに収まり、徒歩とバスで回れます。2日あれば主要スポットを無理なく見られます。
- 1日目:朝の近江町市場、金沢城公園と兼六園、午後は金沢21世紀美術館、夜は片町で夕食。
- 2日目:開店直後のひがし茶屋街、金箔貼り体験、長町武家屋敷、妙立寺(通称「忍者寺」、予約制の案内付き見学)。
1日だけなら兼六園、ひがし茶屋街、近江町市場に絞りましょう。3日あれば白川郷や能登半島も組み込めます。
金沢は雨の多い街で、「弁当忘れても傘忘れるな」という言葉があるほど。季節を問わず雨具を用意してください。

兼六園と金沢城公園:開園時間、料金、おすすめの時間帯
兼六園は、岡山の後楽園、水戸の偕楽園と並ぶ日本三名園の一つです。宏大と幽邃、人力と蒼古、水泉と眺望という、理想の庭園の六つの要素を兼ね備えることからその名が付きました。霞ヶ池のほとりの二本脚の徽軫灯籠、日本最古とされる自然の水圧による噴水、樹齢を重ねた松が見どころです。
基本情報(金沢市観光協会より):
- 開園時間:7時〜18時(10月16日〜2月末は8時〜17時)。年中無休。
- 入園料:大人320円、6〜17歳100円、65歳以上は身分証提示で無料。
- 所要時間:1時間〜1時間30分。
おすすめは開園直後。朝7時の園内は、犬の散歩をする地元の人と庭師がいるだけです。観光バスは9時30分頃から到着し始めます。
梅(2〜3月)、桜(4月上旬)、カキツバタ(6月)、紅葉(11月)と季節ごとに表情が変わります。11月初めからは松の枝を雪の重みから守る雪吊りが施され、金沢の冬の風物詩になっています。
石川門を渡った向かいの金沢城公園は無料で入れます(一部の復元建物は有料)。石垣のふもとの玉泉院丸庭園は、夜にライトアップされる日もあります。

ひがし茶屋街と茶屋街めぐり:見どころとマナー
ひがし茶屋街は、にし茶屋街、主計町と並ぶ金沢三茶屋街のうち最大の茶屋街です。キムスコと呼ばれる木虫籠の格子戸の町家の多くは19世紀初めの建物で、今も芸妓さんが活躍し、夜には三味線の音が聞こえることもあります。
見どころ:
- 志摩:1820年に建てられた茶屋で国の重要文化財。2階の客間や控えの間、小さな庭を見学できます。
- 懐華楼:現役の茶屋として最大級で、日中は見学可能です。
- 茶屋を改装した金箔、漆、陶磁器の店や、金箔を一枚まるごとのせたソフトクリームで知られるカフェ。
- 近くの浅野川沿いや、石畳の坂道が続く主計町は落ち着いていて写真映えします。
茶屋街は通り2本ほどの小さなエリアで、10時30分頃から混み始めます。店が開く9時頃か、夕方がおすすめです。京都と同様、芸妓さんを無断で撮影しない、格子に触れない、住居の玄関先に座らないなどのマナーを守りましょう。
お座敷に招かれなくても、市が主催する一般向けの芸妓の舞の公演が予約制で開催される日があります。

近江町市場と金沢の食
近江町市場は約300年にわたり金沢の台所を支えてきた市場です。金沢駅から徒歩約15分、アーケードの通路に約170の店が並びます。営業はおおむね9時〜16時で店舗により異なり、朝7〜8時から営業する飲食店も多くあります。
味わいたいもの:
- 海鮮丼(ネタにより2,000〜5,000円程度)
- 目の前で焼いてくれる牡蠣や貝
- 冬は11月上旬に漁が解禁される地元のズワイガニ(加能ガニ)や、脂ののった高級魚のどぐろ
注意したいのは行列です。11時を過ぎると人気の海鮮丼店は30〜60分待ちに。9時に行くか、昼食を14時にずらしましょう。通路での食べ歩きは控え、店先のイートインスペースを利用します。
夜は片町や木倉町に居酒屋やバーが集まっています。とろみのある汁で鴨を煮た治部煮、カニ面が入った金沢おでん、石川の地酒はぜひ。和菓子の消費量が全国でもトップクラスの街でもあります。
金沢21世紀美術館
SANAA(妹島和世+西沢立衛)が設計した金沢21世紀美術館は、正面を持たない円形のガラス建築で、四方が公園に開かれています。兼六園から徒歩5分ほどなので、続けて訪れるのが効率的です。
2つのゾーンがあります。
- 無料ゾーン:月曜も含め毎日9時〜22時。廊下、ライブラリー、一部の恒久展示作品、屋外作品。
- 有料の展覧会ゾーン:10時〜18時(金・土は20時まで)、月曜休館(祝日の場合は翌日)。料金は開催中の展覧会により異なります。
最も有名な作品はレアンドロ・エルリッヒの《スイミング・プール》。上から見ると水中を人が歩いているように見え、下に入ると薄い水の層の下に乾いた空間が広がります。下の部分は有料ゾーンにあり、混雑日には現地で時間指定券が配布されます。週末や連休はチケット売場が1時間以上待ちになることも。可能ならオンラインで購入するか、平日の開館直後に訪れましょう。
あわせて、禅の思想家を紹介する鈴木大拙館もおすすめです。静かな水鏡の庭と思索の空間は、落ち着いた時間を求める人に人気です。
金沢の金箔:体験、博物館、ショップ
金沢は国内で生産される金箔のほぼすべてを担っています。金は1万分の1ミリ程度の薄さまで打ち延ばされ、仏壇や漆器、寺院(京都の金閣寺もその一例)に使われるほか、市内では化粧品やお菓子、日本酒にも使われています。
楽しみ方は3つ。
- 金沢市立安江金箔工芸館(ひがし茶屋街近く):道具や箔打ちの工程、金箔工芸品を展示。9時30分〜17時、火曜休館。
- 金箔貼り体験:漆の小箱や箸、お盆に、型紙と筆で金箔を貼ります。所要約1時間。たとえば箔一(作田)本店では9時、10時30分、13時、15時に開催し、最大50名(日祝は30名)まで受け入れています。
- ひがし茶屋街のショップ:ガラス越しに職人の作業を見られる店もあります。
企業の記念品なら、参加者一人ひとりが自分で金箔を貼った小箱やお盆は、思い出に残り持ち帰りやすいのが利点です。なお金箔は息やわずかな風でも飛んでしまうため、体験は窓を閉め、空調の風がテーブルに当たらない環境で行います。
金沢へのアクセス:北陸新幹線、サンダーバード、飛行機
- 東京から:北陸新幹線の最速列車「かがやき」(全席指定)で東京駅から約2時間30分。停車駅の多い「はくたか」は3時間強です。
- 京都・大阪から:2024年3月の敦賀延伸以降は、特急サンダーバードで敦賀まで行き、新幹線に乗り換えます。乗り換え込みで京都から約2時間、大阪から約2時間10分。敦賀での乗り換えはスムーズですが、荷物を持って降りる必要があります。
- 名古屋から:新幹線で米原、特急しらさぎで敦賀、新幹線へ乗り換え。または直行の高速バスで4時間弱。
- 飛行機:羽田〜小松空港が約1時間、空港から金沢駅までバスで約40分。
市内は金沢周遊バスや北鉄バスで主要スポットを回れ、兼六園、ひがし茶屋街、近江町市場、21世紀美術館などのバス停は英語でも案内されます。金沢駅の木造の鼓門も一見の価値があります。
金沢は白川郷(予約制の高速バスで約1時間30分)や高山への玄関口でもあり、東京〜金沢〜白川郷〜高山〜名古屋という周遊ルートの拠点に最適です。
団体で金沢を訪れる際のポイント
金沢は移動距離が短く、受け入れ規模の大きい工芸体験や、宴会に慣れた加賀料理店も多いため、団体旅行に向いた街です。事前に押さえておきたい点:
- バスと駐車場:大型バスはひがし茶屋街の路地には入れません。東山観光バス駐車場に停め、最後の5分は徒歩です。兼六園は見学ルートに応じて桂坂口か真弓坂口で降車します。
- グループ分け:ひがし茶屋街や志摩に40名が一度に入るのは困難です。15〜20名ずつ、15分ずらして、それぞれにガイドを付けます。
- 体験:金箔貼り、九谷焼の絵付け、和菓子作り、茶道体験などは、大人数なら数週間前の予約が必要です。50名を超えると2回に分ける工房もあります。
- 夜の宴席:ひがし茶屋街のお茶屋での芸妓宴席は早めの交渉が必要で、人数にも限りがあります。大人数なら宴会場のある料亭で舞の披露を組み合わせるのが現実的です。
- 時期:11月(紅葉、カニ漁解禁)と4月上旬(桜)は特に人気。ゴールデンウィークと夏は駅周辺のホテルが埋まります。1月下旬〜2月は雪と雪吊りが美しい一方、滑りにくい靴が必須です。
- 組み合わせ:貸切バスで白川郷、高山とあわせた3日間の周遊が定番です。
SHINOGI DMCでは、新幹線、貸切バス、ガイド、体験をまとめて企業団体向けに手配しています。
よくあるご質問
金沢観光には何日必要ですか。
2日あれば兼六園、ひがし茶屋街、近江町市場、21世紀美術館、金箔体験をゆっくり回れます。主要3スポットだけなら1日でも可能です。
兼六園の入園料はいくらですか。
大人320円、6〜17歳100円、65歳以上は身分証提示で無料。開園は7時〜18時(10月16日〜2月末は8時〜17時)です。
東京から金沢への行き方は?
東京駅から北陸新幹線で、かがやきなら約2時間30分、はくたかなら3時間強です。
2024年以降、京都から金沢へはどう行きますか。
特急サンダーバードで敦賀へ行き、北陸新幹線に乗り換えて金沢へ。乗り換えを含めて約2時間です。
金沢21世紀美術館は無料ですか。
一部無料です。無料ゾーンは毎日9時〜22時。《スイミング・プール》の下部を含む展覧会ゾーンは有料で、月曜休館です。
金沢で団体の金箔貼り体験はできますか。
可能です。1回最大50名程度(所要約1時間)に対応する工房もあります。大人数の場合は数週間前に予約しましょう。
Rédaction SHINOGI DMC · 更新日
出典
- VISIT KANAZAWA (office de tourisme officiel) — Kenrokuen Garden
- VISIT KANAZAWA — 21st Century Museum of Contemporary Art, Kanazawa
- VISIT KANAZAWA — Omicho Market
- VISIT KANAZAWA — Higashi Chaya District
- VISIT KANAZAWA — Kanazawa Yasue Gold-Leaf Museum
- VISIT KANAZAWA — Gold Leaf Sakuda Main Store (ateliers)
- VISIT KANAZAWA — Getting to Kanazawa
- Kanpai — Kanazawa (inspiration)









