醤油、塩、味噌、豚骨:ラーメンの4つの系統
ラーメンはスープ(鶏、豚、煮干し、またはその組み合わせ)、丼の底に入れるタレ、香味油、麺、具の5つで構成されています。看板の名前は、タレかスープのどちらかを指しています。
- 醤油:茶色く澄んだスープ。鶏ガラが多く、煮干しを使う店も。最も一般的で、東京の昔ながらの中華そばの基本です。
- 塩:最も澄んで繊細なスープで、鶏や魚介が中心。ごまかしがきかず、店の実力が表れるとも言われます。北海道・函館の名物です。
- 味噌:味噌の濃厚で体の温まるスープ。野菜やにんにくを中華鍋で炒めて合わせる店も多く、1950年代に札幌で生まれた冬の味です。
- 豚骨:豚骨を強火で長時間炊き、白濁させたクリーミーなスープ。タレではなくスープの種類なので、豚骨醤油(横浜、和歌山)も存在します。九州の名物です。
ほかにも知っておきたい形式があります。
- つけ麺:冷たい、またはぬるい太麺を濃いつけ汁につけて食べます。最後にスープ割りを頼み、つけ汁を薄めて飲み干します。
- まぜそば・油そば:スープがなく、丼の底のタレと具を麺に絡めて食べます。
- 担々麺:四川の担担麺を日本風にした、ごまと辣油の効いた一杯。
定番の具はチャーシュー、半熟の味玉、メンマ、海苔、ねぎ、ときに白とピンクのなると。「全部のせ」や「特製」にすると300〜500円増しで具がそろいます。

ご当地ラーメン:博多、札幌、東京、喜多方ほか
日本のほぼすべての地域に、ご当地ラーメンがあります。三大ラーメンとして伝統的に挙げられるのは札幌、博多、喜多方。わざわざ食べに行く価値のあるスタイルを紹介します。
- 博多(福岡):純粋な豚骨スープに極細ストレート麺、具はチャーシュー、ねぎ、紅しょうが、ごまとシンプル。注文時に麺の硬さを選びます(バリカタ、カタ、普通、やわ)。細麺はのびやすいので量は少なめ、スープが残っているうちに替え玉(150〜200円)を頼むのが流儀です。1杯800〜1,200円と全国でも手頃。豚骨ラーメンは1937年に近くの久留米で生まれました。
- 札幌(北海道):味噌、黄色い太縮れ麺、炒め野菜。バターやコーンのトッピングも定番です。表面のラードが熱を閉じ込め、氷点下10℃の日にはありがたい一杯。旭川(醤油、豚骨と魚介のダブルスープ)、函館(塩)と合わせて北海道の三大ラーメンです。
- 東京:鶏ガラ醤油、細い縮れ麺、チャーシュー、メンマ、海苔。荻窪がこのスタイルの代名詞として知られています。行列のできるつけ麺や名店の塩など、あらゆるスタイルが東京に集まっています。
- 喜多方(福島):豚骨と煮干しの澄んだ醤油スープに、幅広の平打ち強縮れ麺。手打ちの店も多く、人口5万人に満たない街に100軒ほどのラーメン店があります。朝ラーメン(朝ラー)の文化があり、7時から営業する店も。
- 横浜(家系):豚骨醤油、太いストレート麺、ほうれん草、海苔3枚。味の濃さ、油の量、麺の硬さを好みで調整します。
- 尾道(広島):魚介の効いた醤油スープに、豚の背脂のミンチが浮かびます。
- 熊本:豚骨にマー油(黒いにんにく油)と揚げにんにく。
- 和歌山:豚骨醤油。カウンターに置かれた鯖の早すしを食べたら、会計時に自己申告します。
全国を回らずに食べ比べるなら、東京駅の「東京ラーメンストリート」、福岡・キャナルシティの「ラーメンスタジアム」、新横浜ラーメン博物館などが便利です。
券売機(食券機)での注文の仕方
多くのラーメン店では店員に注文するのではなく、席に着く前に入口の券売機で食券を買います。仕組みがわかれば安心で、提供も早くなります。
使い方は次のとおりです。
- 先にお金を入れる。投入額で買えるメニューのボタンが点灯します。千円札と硬貨に対応する機械が多く、五千円札や一万円札は使えないこともあるので、小銭や千円札を用意しておきましょう。新しい機械は交通系ICカードやQRコード決済に対応していますが、クレジットカードは使えないことも。
- 左上のボタンはほぼ店の看板メニュー。迷ったらこれを選べば間違いありません。
- ボタンの色でラーメン、トッピング(味玉、チャーシュー)、ご飯、餃子、飲み物などが分かれていることが多く、1品につき1枚の食券が出ます。
- おつりを受け取る。自動で出ない機械もあり、「おつり」レバーを押す必要がある場合があります。
- 食券を店員に渡すか、カウンターに置きます。このとき、麺の硬さ、にんにくの量、味の濃さなどを伝えます。
覚えておくと便利な言葉は、かため、ふつう、やわらかめ、こいめ、うすめ、にんにく、大盛り(多くは有料)。漢字だけの券売機でも、写真翻訳アプリを使えば10秒で解決します。券売機の横に英語メニューを置いている店もあります。
団体にとって券売機の利点は、各自が個別に支払えて最後の精算が不要なこと。難点は、1台の券売機に15名が並ぶと、全員が座るまで10分ほどかかることです。

カウンターでのマナー:すする、長居しない、暗黙のルール
最も有名なルールは、最も正しいルールでもあります。麺は音を立ててすする。失礼ではなく、熱い麺を冷まし、スープの香りを感じるための食べ方です。静かに食べても誰も気にしませんし、音を立てても眉をひそめられることはありません。
ほかにも目立たないルールがあります。
- 早めに食べる:麺は数分でのびてしまいます。日本人は10〜15分で食べ終えるのが普通で、店主もそれを前提にしています。
- 長居しない:ラーメン店は10〜15席ほどで外に行列があることも多いもの。食べ終えたら席を立ち、長話は別の場所で。
- 正しく並ぶ:壁沿いに並び、隣の店の入口をふさがない。先に食券を買ってから並ぶ店、整理券を配る店もあります。後から来る友人の分の場所取りは嫌がられます。
- 一杯を分け合わない:1人1杯以上の注文を求める店が多く、2人で1杯は丁寧に断られることがあります。
- 丼を持ち上げてスープを飲むのも、れんげを使うのも問題ありません。塩分が強いので、スープを残す日本人も多くいます。
- ちょっとした気遣い:備え付けの紙でカウンターを拭く、店によっては丼とコップをカウンターの上段に戻す。帰り際の「ごちそうさまでした」は必ず喜ばれます。
- 撮影:手早く、フラッシュなし、スタッフは撮らない。撮影禁止の店はその旨が掲示されています。
特殊な例として、仕切りと暖簾のある個室カウンターのチェーンがあります。味に集中するための仕組みで、好み(味の濃さ、にんにく、辛さ、麺の硬さ)を用紙に記入して注文します。一人旅や人見知りの人にも便利です。

ラーメンの博物館:新横浜、カップヌードル横浜、大阪池田
カウンターの外でラーメンを学び、味わえる場所を3つ紹介します。いずれも東京や大阪から1時間以内です。
新横浜ラーメン博物館:新横浜駅(東海道新幹線、品川から約10分)から徒歩5分。地下に昭和33年頃の街並みを再現し、全国(ときに海外)から集まった10軒ほどの店が定期的に入れ替わります。入場料は大人450円、小中高校生100円、未就学児無料。平日11時〜21時、土日祝10時30分〜21時、休館は12月31日と1月1日のみ。1人1杯以上の注文が必要というルールがあり、ミニラーメンで2〜3杯食べ比べるのがおすすめです。週末の昼は1店舗30分以上待つこともよくあります。
カップヌードルミュージアム 横浜:みなとみらい地区にある、インスタントラーメン(1958年)とカップヌードル(1971年)を発明した安藤百福の博物館。入館料は大人500円、高校生以下無料。10時〜18時(入館は17時まで)、火曜休館。マイカップヌードルファクトリー(有料、時間指定の整理券制)では、カップに絵を描き、スープと具を選んでオリジナルをつくれます。所要1時間30分〜2時間。
カップヌードルミュージアム 大阪池田:大阪北部・池田にある最初のミュージアム(阪急宝塚線池田駅)。入館無料で、チキンラーメンを開発した研究小屋の再現や、有料のマイカップヌードルファクトリーがあります。9時30分〜16時30分(入館は15時30分まで)、火曜休館。21名以上の団体は電話予約です。横浜より小さく、落ち着いて見学できます。
なお、麺づくりから体験できるチキンラーメンファクトリーは事前予約制で定員があります。オリジナルのカップは機内持ち込み可能ですがかさばるので、袋を用意しておきましょう。
団体でラーメンを楽しむ:段取りのコツ
ラーメンは誰もが日本で食べたい料理である一方、団体には最も不向きな料理でもあります。10〜15席、予約不可、外には行列。人気店に12時30分に40名で押しかければ、1時間半は通りがふさがります。うまくいく方法を紹介します。
- 地図を渡して少人数で自由に:徒歩10分圏内の5〜6店を、スタイルと価格帯を添えてリストにし、3〜4名ずつで昼食へ。シンプルで経済的、あとで感想を比べ合うのも盛り上がります。
- ラーメン街や博物館:東京ラーメンストリート、福岡のラーメンスタジアム、新横浜ラーメン博物館なら、30名が同じ場所の複数店に分かれ、集合場所も一つで済みます。団体予約を受ける施設もあるので事前に確認を。
- 貸切:ピークを外した午後や夜遅くなら、15〜25名で貸切に応じ、店主が説明してくれる店もあります。数週間前からの交渉と、営業補償が必要です。
- ラーメンづくり体験:麺を打って切り、スープを用意し、自分の一杯を食べる約2時間の体験。10〜40名のチームビルディングに最適で、野菜と昆布のスープにすればベジタリアンにも対応できます。
- 締めのラーメン:福岡では、夜の最後に屋台(7〜10席)で博多ラーメンを食べるのが定番。団体なら隣り合う屋台を複数押さえます。
注意点は、券売機用の小銭(またはチャージ済みのICカード)を用意すること、食事制限を早めに確認すること(スープのほとんどに豚、鶏、魚介が使われ、ヴィーガンやハラール認証のラーメンを出す店は限られます)、そして会議の直前にラーメンを入れないこと。豚骨は消化に時間がかかります。
セミナーやインセンティブでは、SHINOGI DMCが少人数で回るラーメンめぐり、体験教室の予約、店舗の貸切を手配し、豚肉や動物性食品をとらない参加者への対応も事前に確認します。
よくあるご質問
ラーメンにはどんな種類がありますか。
醤油、塩、味噌、豚骨の4系統が基本。ほかにつけ麺、スープのないまぜそば、ごまの担々麺などがあります。
日本でラーメンをすするのは失礼ですか。
失礼ではありません。すすることで麺が冷め、香りも立ちます。行列があるのに食べ終わって長居するほうが嫌がられます。
2026年のラーメン1杯の値段は。
大都市で1,000〜1,600円、福岡ではやや安く800〜1,200円。味玉やチャーシューの追加は100〜300円、替え玉は150〜200円です。
替え玉とは何ですか。
スープが残っているうちに追加する麺のことで、福岡の博多ラーメンの定番です。150〜200円で、スープを飲み切る前に頼みます。
新横浜ラーメン博物館の入場料は。
大人450円、小中高校生100円、未就学児無料。1人1杯以上の注文が必要で、ミニラーメンで食べ比べができます。
日本にベジタリアンやハラールのラーメンはありますか。
ありますが、数は多くありません。ほとんどのスープに豚、鶏、魚介が使われています。東京、京都、大阪にはヴィーガンやハラール認証のラーメン店があるので、旅行前に調べておきましょう。
Rédaction SHINOGI DMC · 更新日









