日本旅行のベストシーズンはいつ?
結論から言えば、3月下旬〜5月中旬と、10月中旬〜12月上旬です。この2つの時期は東京の日最高気温が17〜24℃ほどで雨も少なく、景色そのものが旅の目的になります。ただし誰もがそれを知っているため、日本人旅行者も含めて混雑し、料金も上がります。
最適な時期は、旅の目的によって変わります。東京・京都・大阪を巡る行程を想定し、海外からのお客様にご案内している月別カレンダーを紹介します。
- 1月:乾燥した晴天の寒さ。京都の日最高気温は約9℃、朝は1〜2℃。1月4日以降は観光客が少なめ。山ではスキーシーズン。
- 2月:気候は1月と同様で料金は安め。上旬はさっぽろ雪まつり。旧正月(2027年は2月6日)はアジアからの旅行者が増えます。
- 3月:梅、そして月末には桜が咲き始めます。中旬から学校の春休み。
- 4月:東京・京都・大阪は第1週が満開。ホテル料金は年間最高水準。29日からゴールデンウィーク。
- 5月:6日以降は一年で最も快適な時期の一つ。気温は20〜25℃、新緑が美しく、料金も通常に戻ります。
- 6月:本州・四国・九州は梅雨。北海道は梅雨がありません。
- 7月:19日頃に梅雨明けし、蒸し暑い夏に。京都では1か月を通して祇園祭。
- 8月:最も暑く、お盆で最も混む月。台風にも注意。
- 9月:前半はまだ厳しい暑さ。台風が最も多い時期です。
- 10月:過ごしやすさが戻り、中旬からは天候も安定。セミナーに非常に適した月です。
- 11月:紅葉が山から街へ下りてきます。後半の京都は大混雑。
- 12月:上旬は落ち着いていて晴天が多く、イルミネーションも楽しめます。12月29日〜1月3日は多くの施設が休業します。
桜(さくら)の開花・満開時期を都市別に
桜前線は約4か月かけて南から北へと進みます。気象庁は各地の標本木(主にソメイヨシノ)をもとに、開花日と満開日の平年値(1991〜2020年)を公表しています。
- 沖縄(那覇):ヒカンザクラ。開花は1月16日頃、満開は2月4日頃。
- 福岡:開花3月22日頃、満開3月31日頃。
- 東京:開花3月24日頃、満開3月31日頃。
- 名古屋:開花3月24日頃、満開4月2日頃。
- 京都:開花3月26日頃、満開4月4日頃。
- 大阪:開花3月27日頃、満開4月4日頃。
- 長野:開花4月11日頃。
- 札幌:開花5月1日頃、満開5月6日頃。
平年値は年々ずれてきています。2026年は東京が3月19日、京都が3月23日に開花し、平年より数日早まりました。実用的な開花予想は民間の気象会社が1月下旬から発表し、毎週更新されます。開花から満開まではおよそ1週間、その後数日で散り始めます。一晩の雨風で見頃が終わってしまうこともあります。
海外からのお客様には、一つの日付に10日間の旅程を賭けないようお伝えしています。たとえば3月末は東京、4月第1週は京都というように桜前線に合わせて移動し、開花が早い年に備えて高山・金沢・東北など、標高の高い地域や北の候補地を用意しておくと安心です。
京都では一年で最も料金が高い時期で、客室は早く埋まり、人気店は2〜3か月前に予約で埋まります。混雑を避けて桜を楽しむ確実な方法は早朝の散策です。7時半前なら、京都の哲学の道も東京の目黒川沿いもゆったり歩けます。
梅雨の時期に日本を訪れても大丈夫?
梅雨は夏の前に日本列島を覆う雨の季節です。気象庁の平年値(1991〜2020年)は次のとおりです。
- 沖縄:5月10日頃〜6月21日頃
- 九州北部(福岡):6月4日頃〜7月19日頃
- 近畿(京都・大阪)、東海(名古屋):6月6日頃〜7月19日頃
- 関東甲信(東京):6月7日頃〜7月19日頃
- 北海道:梅雨入り・梅雨明けの発表はありません
とはいえ、6週間ずっと大雨が続くわけではありません。曇りの日、小雨、晴れ間が入れ替わり、湿度が高いため6月の26〜28℃は数字以上に蒸し暑く感じられます。意外に知られていませんが、東京の6月の降水量(約168mm)は、台風や秋雨の影響を受ける9月(約225mm)や10月(約235mm)より少ないのです。
梅雨にも良さがあります。鎌倉や京都の寺院のあじさいが見頃を迎え、苔庭は深い緑に包まれ、ホテル料金も大きく下がります。行程が都市中心であれば、団体旅行にも十分選択肢になります。美術館、伝統工芸体験、茶道、日本酒の試飲、アーケードや地下街でつながったエリアなどを組み合わせましょう。
準備としては、参加者全員分の傘(コンビニで数百円で購入可能)、乾きやすい靴、そして直前でも予約できる屋内アクティビティを1〜2つ用意しておくと安心です。

日本の夏:猛暑、台風、そして祭り
7月中旬から9月上旬にかけて、日本は蒸し暑い夏を迎えます。8月の日最高気温の平年値は東京で31.3℃、京都で33.7℃。35〜38℃の猛暑日も珍しくなくなりました。環境省と気象庁は、予測される暑さ指数(WBGT)が33以上になると熱中症警戒アラートを発表します。そうした日は、11時から16時の徒歩観光を避けるよう海外のお客様にご案内しましょう。
もう一つの要素が台風です。北西太平洋では年平均25.1個の台風が発生し、そのうち約12個が日本から300km以内に接近、3個が北海道・本州・四国・九州に上陸します(気象庁、1991〜2020年の平年値)。接近は8月と9月がピークで、沖縄・奄美への接近は8月だけで平均2個を超えます。情報を把握していれば危険は少ないものの、24〜48時間は列車の運休、欠航、施設の休業が起こり得ます。
それでも夏には魅力があります。まずは祭り。京都の祇園祭は7月の1か月間続き、17日と24日には山鉾巡行が行われます。花火大会や屋外テラスでの夕べも夏ならでは。そして山。白馬や北海道は過ごしやすく(札幌の8月の日最高気温の平年値は約26℃)、ハイキングやアウトドア体験の最盛期です。
夏のもう一つの選択肢が沖縄です。温かい海、海水浴場、団体向けのマリンアクティビティがそろっています。最も安定しているのは梅雨明け直後の6月下旬〜7月中旬。7月下旬〜8月下旬の学校の夏休み期間は、リゾートの料金が大きく上がります。

秋:紅葉の見頃はいつ?
秋を日本の最高の季節に挙げる人は少なくありません。暑さが和らぎ、10月中旬からは空気も乾き、紅葉が桜とは逆に北から南へと進みます。
紅葉前線は9月下旬に北海道の山々から始まり、10月に北アルプス、その後都市部へと下りてきます。気象庁のかえでの紅葉日の平年値は、札幌が10月28日頃、東京が11月28日頃、大阪が12月1日頃、京都が12月5日頃です。実際には、京都の寺院や嵐山・大原・高雄といった周辺の名所は11月中旬から12月上旬が見頃で、標高のある高雄は市中心部より少し早めです。
押さえておきたいポイント:
- 夜間特別拝観:清水寺や永観堂などのライトアップは長い行列ができます。早めに行程へ組み込みましょう。
- 11月の週末と、11月3日・23日の祝日は国内旅行者が集中します。
- 10月は比較的動きやすい:暑さが去り、混雑もほどほど。日光、箱根、上高地では山の紅葉が始まります。
料金面では、11月後半の京都は桜の季節に匹敵します。予算を抑えたい場合は、10月下旬か、風の当たらない庭園にまだ紅葉が残る12月第1週が狙い目です。

冬:白馬と北海道の雪、温暖な沖縄
冬は最も過小評価されている季節です。東京は寒いものの空気が乾いて晴天が多く、展望台からは富士山がはっきり見えます。1月の日最高気温は10℃前後。11月の混雑が去った京都の寺院には静けさが戻り、1〜2月のホテル料金は年間で最も安い水準です。
パウダースノーの季節でもあります。シベリアからの季節風が日本海で水分を含み、北アルプスや北海道に軽い雪を大量に降らせます。白馬(長野県、東京から新幹線とバスで約3時間)のスキー場は例年12月中旬頃にオープンし、積雪が最も安定するのは1月から3月上旬です。北海道のニセコや富良野もほぼ同じ時期です。さっぽろ雪まつりは2月上旬の約1週間で、市内のホテルは数か月前に満室になります。
注意点は2つ。山間部ではマイナス10℃を下回ることも珍しくなく、吹雪で道路が通行止めになったり、北海道便が遅れたりします。国際線の出発前には、必ず半日の余裕を持たせましょう。
一方、沖縄の冬は温暖です。那覇の1月の平均気温は17℃、日中は20℃近くまで上がり、1月中旬には桜が咲き始めます。ヨーロッパからのお客様には海水浴は少し冷たいものの、セミナーには非常に良い選択肢です。ゴルフ、カヤック、那覇での文化体験、1〜3月の慶良間諸島沖のホエールウォッチング、そして夏よりずっと手頃なホテル料金が魅力です。

ゴールデンウィーク・お盆・年末年始:避けたい繁忙期
日本人自身の移動が集中する時期が3つあります。列車は満席、高速道路は渋滞、ホテル料金は通常の2〜3倍。海外からのお客様の日程を決める前に必ず確認しておきましょう。
- ゴールデンウィーク(4月下旬〜5月上旬):4月29日と5月3〜5日に祝日が集中します。2027年は4月29日が木曜日、5月1日(土)〜5日(水)が5連休。一年で最も移動が難しい週です。
- お盆(8月13〜16日頃):法律上の祝日ではありませんが、多くの企業が休業し、帰省ラッシュとなります。初日は東京発の新幹線が、最終日は東京行きが満席に。8月11日の山の日と合わせて連休が長くなることもあります。
- 年末年始(12月29日〜1月3日):官公庁、多くの博物館、飲食店、個人商店が休業します。1月1〜3日は初詣で大きな神社が大混雑します。
ほかにも、学校の春休み(3月中旬〜4月上旬)、敬老の日と秋分の日が近づく年の9月のシルバーウィーク、中国・韓国・台湾などからの旅行者が増える旧正月にも注意が必要です。
それ以外の時期は、平日かつ祝日を外せば移動はスムーズで料金も抑えられます。新幹線の指定席料金も時期によって異なり、最繁忙期には加算されます。月曜〜木曜の滞在は、週末をはさむ滞在よりも割安になることが多いです。
団体旅行・企業セミナー:最適な月と手配のタイミング
団体の場合は判断基準が少し変わります。天候に加えて、客室、会議室、列車の座席を確保できるかどうかが同じくらい重要です。
経験上、おすすめの時期は次のとおりです。
- 5月中旬〜6月上旬:気候が快適で、ゴールデンウィーク明けは料金も通常に戻り、日も長い時期です。
- 10月中旬〜11月中旬:暑さと台風のシーズンが過ぎ、紅葉が始まり、京都の混雑もまだ許容範囲です。
- 1月下旬〜3月上旬:予算を抑えやすく、ホテルも確保しやすい時期。都市とスキー、または都市と沖縄を組み合わせることもできます。
- 12月上旬:落ち着いた雰囲気、イルミネーション、京都の名残の紅葉。
手配のタイミングとしては、京都の桜シーズンや11月後半に50室以上を確保するなら、12か月前でも早すぎることはありません。繁忙期以外なら、50〜150名で6〜9か月前、10〜20名の経営会議なら3〜4か月前が目安です。新幹線の個人予約は乗車日の1か月前からですが、団体席はそれより前にJRへ申し込みます。行程が確定したらすぐに押さえておきたいポイントです。
天候への備え(プランB)は、現地で慌てて考えるのではなく、出発前に用意しておくものです。
- 屋外アクティビティごとに、直前でも予約できる屋内の代替案(工芸体験、美術館、茶道、試飲など)を用意する。
- 台風シーズンは、帰国便の前に予備日を1日設け、船・バス・ガイドなどの手配先とキャンセル条件を事前に取り決めておく。
- 夏は、徒歩での観光を午前中に集中させ、冷房の効いた車両を待機させ、水を積極的に配る。
- 冬は、北海道便や山岳地への移動に半日の余裕を持たせる。
SHINOGI DMCは、こうした日程の組み立てと代替プランの準備を、日本での団体旅行やセミナーのために担っています。最適な週を選び、天候にかかわらず行程が成り立つようにすることが私たちの仕事です。
よくあるご質問
日本旅行に最も快適な月はいつですか。
ゴールデンウィーク明け(6日以降)の5月と、10月中旬〜11月中旬が最もバランスが良い時期です。東京の日中の気温は17〜24℃、雨が少なく、桜の季節より料金も抑えられます。
東京と京都の桜の見頃はいつですか。
満開日の平年値は東京が3月31日頃、京都が4月4日頃です(気象庁、1991〜2020年)。近年は早まる傾向があり、2026年の東京の開花は3月19日でした。3月最終週から4月第1週が目安です。
梅雨の時期の日本旅行は避けるべきですか。
必ずしもそうではありません。本州の6月上旬〜7月中旬は雨の日が多いものの一日中降り続くことは少なく、あじさいが見頃でホテル料金も下がります。梅雨のない北海道は6月の良い選択肢です。
日本の台風シーズンはいつですか。
台風は5月から11月にかけて発生し、8〜9月がピークです。日本への接近数は年平均11.7個、上陸数は3.0個で、最も影響を受けやすいのは沖縄です。
日本旅行が最も安い時期はいつですか。
1月中旬〜2月下旬(旧正月とスキーリゾートを除く)、梅雨の6月、12月前半が比較的安い時期です。祝日を除く平日も、ホテルや列車の料金が抑えられます。
日本への団体旅行は何か月前に手配すべきですか。
京都の桜・紅葉シーズンは12か月前、繁忙期以外で50〜150名なら6〜9か月前、少人数の経営会議なら3〜4か月前が目安です。新幹線の団体席は、個人予約が始まる乗車1か月前より前に申し込みます。
Rédaction SHINOGI DMC · 更新日
出典
- Japan Meteorological Agency — Cherry blossom first-bloom dates and normals (2021–2026)
- Japan Meteorological Agency — Cherry blossom full-bloom dates and normals (2021–2026)
- Japan Meteorological Agency — Rainy season (tsuyu) onset and end, 2026 and normals
- Japan Meteorological Agency — Typhoon normals (formation, approach, landfall)
- Japan Meteorological Agency — Maple autumn coloring dates
- Japan Meteorological Agency — Climate normals 1991–2020, Tokyo
- Japan Meteorological Agency — Climate normals 1991–2020, Kyoto
- Japan Meteorological Agency — Climate normals 1991–2020, Naha
- Cabinet Office of Japan — National holidays (国民の祝日)
- Ministry of the Environment — Heatstroke alerts and WBGT index
- Sapporo Snow Festival — Official website
- JNTO — Préparer son voyage au Japon









