2026年のジャパン・レール・パス料金(7日・14日・21日)
2023年10月1日、ジャパン・レール・パスは一気に65〜77%値上げされました。普通車用7日間は29,650円から50,000円に、14日間は47,250円から80,000円に、21日間は60,450円から100,000円になり、3年経った今もこの料金が続いています。「日本に行くならとりあえずJRパス」という時代は終わり、事前の試算が欠かせません。
2026年秋時点で、公式サイトから購入する場合の料金(大人・12歳以上)は次のとおりです。
- 7日間:普通車用50,000円、グリーン車用70,000円
- 14日間:普通車用80,000円、グリーン車用110,000円
- 21日間:普通車用100,000円、グリーン車用140,000円
- こども(6〜11歳):半額。1〜5歳の幼児は、指定席を使わなければ大人1名につき2名まで無料です。
海外の旅行会社で購入すると少し高く、普通車用で7日間53,000円、14日間84,000円、21日間105,000円です。2026年9月のユーロ相場(1ユーロ=約180円)で換算すると、7日間パスは約280ユーロになります。
利用できるのは「短期滞在」の在留資格で入国する外国人旅行者のみです(フランス、ベルギー、スイス、カナダ国籍の観光客は査証免除の短期滞在に該当)。有効期間は利用開始日から暦日で数えるため、到着日の夜21時に使い始めると1日分を無駄にすることになります。
JRパスは元が取れる?3つのルートで試算
考え方はシンプルで、どうせ乗るJRの区間を指定席で合計し、パスの料金と比べるだけです。以下は「のぞみ」普通車指定席の通常期料金(2026年秋)で計算しています。
ケース1:1週間で東京〜京都を往復。 東京〜京都は片道14,170円、往復28,340円。奈良への日帰りや空港アクセスを加えても5万円には届かず、パスは不要です。
ケース2:東京〜京都〜広島〜東京の周遊。 東京〜京都14,170円、京都〜広島11,940円、広島〜東京19,760円で合計45,870円。損益分岐点に近い金額です。宮島へのJR連絡船、姫路への日帰り、在来線を少し加えればパスが上回りますが、差はわずか。7日間に収まるなら、手間が省けることがパスの主なメリットです。
ケース3:7日間で東京〜京都〜広島〜博多〜東京。 東京〜京都14,170円、京都〜広島11,940円、広島〜博多9,630円、博多〜東京23,810円で合計59,550円。1人あたり約1万円お得になり、7日間パスがおすすめです。
よくある落とし穴が14日間パスです。2週間かけて東京〜金沢〜京都〜広島〜博多〜東京を回っても、個別に買えば約67,700円(東京〜金沢14,600円、金沢〜京都約7,700円を含む)で、パスの8万円を下回ります。元が取れるかどうかは旅の長さではなく、有効期間内にどれだけ長距離移動が集中するかで決まります。移動の多い前半だけ7日間パスを使い、残りは普通のきっぷにする方が安くなるケースも少なくありません。
また、パスは近鉄(奈良方面)、京阪・阪急(京都・大阪)、小田急(箱根方面)などの私鉄や、東京・大阪の地下鉄では使えません。市内移動にはSuicaやICOCAが欠かせません。
「のぞみ」「みずほ」に乗るための専用きっぷ
かつてはJRパスで「のぞみ」「みずほ」に乗ることはできず、所要時間がやや長く本数も少ない「ひかり」「さくら」を使うしかありませんでした。2023年10月の改定で、「のぞみ・みずほ利用券」を追加購入すれば乗車できるようになりました。
主な区間の料金は以下のとおりで、自由席・指定席・グリーン車とも同額です。
- 東京〜名古屋:4,180円
- 東京〜京都、東京〜新大阪:4,960円
- 東京〜広島:6,500円
- 新大阪〜博多:4,960円
- 博多〜鹿児島中央(みずほ):5,150円
有効期間は1日で、券面の区間・経路・方向のみ有効。購入は日本国内のJR駅(みどりの窓口や指定席券売機)に限られ、乗車日の1か月前から販売されます。オンライン予約はできません。
利用すべきかどうかは区間次第です。東京〜京都は「ひかり」で約2時間40分、「のぞみ」で約2時間15分。「ひかり」も1時間に2本あるので、時間に余裕がある日中の移動なら「ひかり」で十分です。一方、東京〜広島は直通の「ひかり」が少なく、パスだけだと新大阪か岡山で乗り換えるのが一般的なため、利用券の価値があります。新大阪〜博多では、パスで乗れる「さくら」が便利で、「のぞみ」より空いていることも多いです。
すべての区間で「のぞみ」を使う旅程なら、利用券の代金を加えて試算し直しましょう。2〜3枚購入するだけで、普通のきっぷの方が安くなることがあります。

地域限定パス:JR西日本の関西・広島・北陸エリアなど
全国を縦断しない旅程なら、地域限定パスの方がずっとお得なことが多いです。各JR会社が販売しており、利用条件(外国のパスポート所持、短期滞在での入国)は全国版と同じです。
JR西日本のラインナップは2026年秋に変わりました。
- 関西エリアパス(1〜4日間、はるか利用可):2026年9月30日で販売終了。それまでに購入したパスは有効期間内なら利用できます。
- 関西ミニパス:3,000円で連続3日間、京都・大阪・神戸・奈良間のJR快速・普通列車が乗り放題。関西空港への「はるか」は対象外です。
- 関西ワイドエリアパス:5日間12,000円。山陽新幹線(新大阪〜岡山)、「はるか」、城崎温泉・天橋立・白浜・高松方面の特急が利用できます。
- 関西・広島エリアパス:5日間17,000円。新大阪〜広島の山陽新幹線とJR西日本宮島フェリーを含みます。
- 関西・北陸エリアパス:7日間19,000円。北陸新幹線(敦賀〜上越妙高、金沢・富山を含む)と「サンダーバード」が利用できます。
- 北陸エリアパス:4日間7,000円で、金沢・富山・福井周辺をカバーします。
具体例として、関西空港に到着し、京都・大阪に4泊、広島と宮島を往復する旅程を考えます。新大阪〜広島の往復だけで個別購入なら2万円を超えますが、関西・広島エリアパスなら17,000円で、この区間に加えて「はるか」や在来線もすべてカバーできます。現在最もコストパフォーマンスの高いパスの一つです。
JR東日本、JR九州、JR北海道もそれぞれパスを販売しています(JR東日本パス東北エリア・長野新潟エリア、JR九州レールパス、北海道レールパスなど)。料金は頻繁に改定されるため、予算を組む前に各社の公式サイトで確認してください。

JRパスの購入・引き換え・座席予約の方法
購入方法は2つあり、おすすめは前者です。
公式サイト(japanrailpass.net)で購入:カード決済で料金が最も安く、パスを受け取る前からオンラインで座席を予約できます。日本到着後、対応する指定席券売機またはJRの窓口で、パスポートとメールで届いたQRコードを使って受け取ります。
海外の旅行会社で購入:引換証(エクスチェンジオーダー)が発行され、発行日から3か月以内に、成田・羽田・関西空港や主要駅の指定窓口でパスに引き換えます。長距離便が到着する朝は窓口が混み合うこともあります。
どちらの場合も、受け取りから1か月以内の利用開始日を指定します。到着時に受け取っておき、最初の長距離移動の日から使い始めるのがおすすめです。東京での最初の数日は、ICカードで地下鉄を使えば十分です。
パスは自動改札に通して使い(反対側から出てきます)、指定席は指定席券売機で何度でも無料で予約できます。画面は英語表示に対応しており、パスをかざすだけです。週末の東海道新幹線、金沢方面の北陸新幹線、城崎温泉や高山方面の特急など混雑する路線は、早めに予約しましょう。
注意点が2つあります。パスは記名式で、検札の際はパスポートの提示を求められることがあります。また、紛失しても再発行や払い戻しはできません。

JRパス以外の選択肢:スマートEX、普通のきっぷ、ICカード
1〜2週間の旅行の多くでは、2026年時点で最も効率的なのは、新幹線は区間ごとに購入し、市内はICカード、必要に応じて地域パスを組み合わせる方法です。
- スマートEX:東海道・山陽・九州新幹線の公式予約アプリ。年会費無料で海外発行のクレジットカードも使え、英語表示に対応しています。東京〜新大阪の指定席は14,520円と窓口より少し安く、「早特」商品ならさらに割安な列車もあります。ICカードやQRコードと紐づければ、そのまま改札を通れます。
- 券売機できっぷを購入:主要駅のJR券売機は英語表示とカード決済に対応。前日に決めた移動にも便利です。
- ICカード(Suica・ICOCA・PASMO):地下鉄、バス、JR・私鉄の在来線に欠かせません。コンビニや自動販売機でも使えます。
- 私鉄のパス:奈良・伊勢・吉野方面の近鉄レールパス、小田急の箱根フリーパスなど。
- 飛行機:東京〜福岡、東京〜札幌、沖縄方面は、早めに予約すれば国内線の方が新幹線より安いことがよくあります。
目安として、7日間のうちに新幹線の長距離移動が3回未満なら、全国版のパスは不要と考えてよいでしょう。
団体での鉄道移動:パスか団体乗車券か
セミナーや企業旅行では考え方が変わります。50人分のJRパスと50枚の普通のきっぷを比べるのではなく、独自のルールがあるJRの団体乗車券と比較することになります。
- 8名以上が同じ区間を一緒に移動する場合、団体乗車券で運賃部分が割引になります。1月11日〜2月末日、6月、9月、11月1日〜12月20日は15%、それ以外の時期は10%引きです。新幹線の特急料金は割引対象外です。
- 31〜50名の団体は1名分が無料、51名以上は50名ごとに1名分が追加で無料になります。ガイドや添乗員の分に充てられます。
- 座席は車両単位や列単位で確保し、個人向け発売(乗車日の1か月前)より前に申し込みます。春・秋の週末の東海道新幹線なら、少なくとも3か月前には動きたいところです。
団体で個人用パスを使う場合、全員がパスポートを持って受け取り手続きをする必要があり、空港で1時間ほど並ぶこともあります。団体乗車券なら事前に発券し、添乗員が配布できます。
ほかにも確認すべき点があります。荷物(東海道・山陽新幹線では3辺合計160cm超の大型スーツケースは事前予約が必要なため、宅配便での別送が有効)、乗り換え時間(40名なら東京・京都・新大阪で15分の余裕を)、そして号車と座席番号を把握したアシスタントによるホームでの誘導です。
SHINOGI DMCでは、こうした鉄道の予約、車両の確保、荷物の手配をまとめて担当し、新幹線での移動がストレスではなく旅程の楽しみの一つになるようサポートしています。

よくあるご質問
2026年のJRパスの料金は?
公式サイトでは、普通車用が7日間50,000円、14日間80,000円、21日間100,000円、グリーン車用が70,000円・110,000円・140,000円です。6〜11歳は半額です。
東京〜京都の往復だけでもJRパスは得ですか?
いいえ。「のぞみ」指定席の往復は28,340円で、7日間パスの50,000円を大きく下回ります。広島や博多まで足を延ばすなど、長距離移動が複数ある場合にのみ得になります。
JRパスで「のぞみ」に乗れますか?
はい。2023年10月から、駅で「のぞみ・みずほ利用券」を購入すれば乗車できます。東京〜京都・新大阪は4,960円、東京〜広島は6,500円です。利用券がなくても「ひかり」「こだま」「さくら」には乗れます。
JRパスは東京の地下鉄で使えますか?
使えません。山手線や東京モノレールなどJR線は利用できますが、東京メトロ、都営地下鉄、私鉄は対象外です。それ以外の移動にはSuicaやPASMOを用意しましょう。
京都・大阪・広島を回るならどのパス?
JR西日本の「関西・広島エリアパス」がおすすめです。5日間17,000円で、新大阪〜広島の新幹線、関西空港からの「はるか」、宮島へのJRフェリーが利用できます。
団体旅行でJRパスを使うべきですか?
多くの場合は不要です。8名以上ならJRの団体乗車券で運賃が時期により10〜15%割引になり、31〜50名で1名分が無料。全員がパスの受け取りに並ぶ必要もありません。
Rédaction SHINOGI DMC · 更新日
出典
- JAPAN RAIL PASS (official) — Types and prices
- JAPAN RAIL PASS (official) — Use of NOZOMI/MIZUHO trains
- JAPAN RAIL PASS (official) — Traveling with a JAPAN RAIL PASS
- JR West — JR-WEST RAIL PASS (Kansai Mini, Kansai Wide, Kansai-Hiroshima, Kansai-Hokuriku, Hokuriku)
- JR West — Kansai Area Pass (end of sales, September 30, 2026)
- smartEX — Tokaido, Sanyo and Kyushu Shinkansen online reservation (official)
- JR Central — Group discount tickets (団体割引乗車券)
- JR Central — Oversized baggage on the Tokaido, Sanyo and Kyushu Shinkansen
- JNTO — Préparer son voyage au Japon








