東京の屋形船とは?料金の目安は
屋形船は、宴会用の座敷を備えた屋根付きの和船です。東京湾と隅田川を約2時間30分かけて巡りながら、飲み放題付きの和食コースを船上でいただきます。2026年の料金は1人13,000〜28,000円前後で、船代・料理・飲み物込み。2名から乗れる乗合船でも、20名以上で1隻を貸し切る場合でも、考え方は同じです。
起源は江戸時代、町人が舟を借りて隅田川で涼をとりながら宴を開いたことにさかのぼります。現在も都内の多くの船宿がこの文化を受け継ぎ、定員30名ほどから100名を超える船まで運航しています。船内はひと続きの座敷で、掘りごたつ式の座卓かテーブル席。停泊中には屋上デッキに上がってレインボーブリッジを撮影できます。
各社のプランを比べる前に、押さえておきたいポイントは次のとおりです。
- 料金は基本的に1人あたり。貸切でも船のチャーター料は別になく、「最低人数×1人料金」で1隻を借りる仕組みです。
- 飲み放題が含まれます(ビール、日本酒、焼酎、ウイスキー、ソフトドリンク)。
- 標準の乗船時間は2時間30分。延長も可能です(2026年の晴海屋では30分ごとに1人1,650円)。
- 料理は刺身と船上で揚げる天ぷらが中心で、コースにより煮物、寿司、牛肉などが加わります。
東京の夜の過ごし方全体の中での位置づけは、団体向けの夜の楽しみ方をまとめた別記事で比較しています。本記事では屋形船そのものを詳しく解説します。
屋形船の食事付きクルーズの流れ
流れは船宿によって大きくは変わりません。ここでは船清が公開している品川発のコースをもとに、一般的な一夜を紹介します。
- 出船の15〜20分前に乗船場へ。 座敷の船では入口で靴を脱ぎます。きれいな靴下を用意しておきましょう。
- 出船、乾杯。 運河を出て約20分でお台場へ。刺身や前菜などの冷たい料理はすでに卓に並んでいます。
- お台場沖で約55分停泊。 ここが宴のハイライトです。船内の厨房で揚げた天ぷらが次々と熱々で運ばれ、屋上デッキからはレインボーブリッジと東京タワーを望めます。
- 隅田川を永代橋まで上り、スカイツリーを眺めて乗船場へ戻ります。合計約2時間30分です。
料理は、13,000円前後のコースなら刺身、海老・魚・野菜の天ぷら、小鉢、ご飯、味噌汁が基本。20,000〜28,000円のコースになると刺身の種類が増え、寿司、牛肉や甲殻類の一品が加わります。懐石のような料亭料理ではなく、品質は価格帯に比例しますが、揚げたての天ぷらはどの価格でも主役です。
知っておくと安心な点:
- トイレ:全船に洋式トイレがあり、船の大きさにより2〜4か所です。
- 喫煙:船尾やデッキなど屋外の指定場所のみ。
- 船酔い:波の穏やかな水域を走り、停泊時間も長いため、船宿によれば船酔いの訴えはまれです。心配な方は船の中央の席がおすすめです。
- 天井高:多くの船で1.9m未満。背の高い方は移動の際に頭上に注意が必要です。

屋形船の料金:乗合船と貸切船の違い
形態は2種類。違いは1人あたりの料金よりも、自由度にあります。
乗合船は2名から予約でき、カレンダーで公開された日程に乗船します。船内はほかのグループ(友人同士や家族連れが多い)と相席です。2026年の料金例(すべて込み):
- 晴海屋(晴海、両国、越中島、吾妻橋などから乗船):13,200円から、乗船時間2時間30分。
- 船清(北品川):14,000円、16,800円、20,800円、23,900円の4コース。
貸切船は最低人数を基準に料金が決まり、出船時刻、料理、場合によってはコースも選べます。2026年の例:
- 晴海屋:1人13,200〜27,500円のコース。平日は大人20名から、金・土・日・祝日・祝前日は大人25名から。19歳以下は大人料金の80%。
- 船清:1人13,000〜22,900円のコース。定員32〜120名の7隻を保有し、最低人数は小型船で20名、中型船で30〜40名、大型の2隻で50〜60名です。
幹事にとって重要なのは、最低人数×コース料金=最低予算という計算です。土曜日に晴海屋の船を最安コースで貸し切れば、参加者が18名でも25×13,200円=330,000円以上かかります。また、定員はそのまま快適な人数ではありません。船清では72名定員の船の推奨人数を50〜60名としています。席を移動して歓談したい宴会なら、定員の3分の2程度が目安です。
両社とも2026年春に料金を改定しています。上記は2026年10月時点で各社サイトに掲載されている料金で、今後変わる可能性があります。花火大会や桜の時期は特別条件になることが多い点にも注意してください。
どのコースを選ぶ?東京湾・お台場・隅田川・スカイツリー
コースは主に乗船場で決まります。品川や晴海の船宿は東京湾、浅草や両国の船宿は隅田川が中心です。代表的なコースは3つあります。
- 東京湾・お台場:定番。お台場沖に長く停泊し、ライトアップされたレインボーブリッジ、東京タワー、汐留の高層ビル群を望みます。最も写真映えし、食事中ほとんど揺れないため船内も落ち着いています。
- 隅田川・スカイツリー:ライトアップされた橋をいくつもくぐりながら浅草方面へ上り、正面にスカイツリーを眺めます。街の活気を感じられ、航行時間が長めです。
- 組み合わせ:お台場から隅田川を永代橋あたりまで。船清の基本コースで、初めての屋形船にはバランスのよい選択です。
晴海屋には東京ディズニーリゾート側の舞浜コースもあり、船清には乗合船限定の「スカイツリーメインコース」(約2時間45分)があります。
乗船場は団体の移動計画も左右します。北品川の船清の乗船場は品川駅から徒歩13分で、駐車場がありません。バスで近くまで送迎するのが一般的です。晴海屋は複数の乗船場を使い分けており、水上バス乗り場と共用のところもあるため、ホテルに近い場所を選べます。品川・高輪に宿泊する団体なら品川発の東京湾コース、浅草・両国のホテルなら隅田川発が移動を省けます。
日中の観光プランについては、東京からの日帰り旅行をまとめた記事も参考にしてください。

花見、花火、忘年会:屋形船はいつ予約する?
屋形船は通年運航しています。船内は冷暖房完備で、雨の日でも屋根の下で食事ができます。ただし、次の4つの時期は事情が大きく変わります。
- 桜(3月下旬〜4月上旬):桜並木の隅田川を巡るお花見コースが用意されます。船清のお花見コースは約2時間45分で、浅草・桜橋付近で約30分停泊します。開花は数週間前にならないと読めないため、期間を決めて予約し、リスクを受け入れるしかありません。都市別の開花時期は桜の記事にまとめています。
- 隅田川花火大会:例年7月最終土曜日(2026年は7月25日、約2万発)。川面に場所を確保できる船は数か月前に売り切れ、特別料金になります。
- 東京湾大華火祭:中央区・港区などの主催で、2026年10月24日(土)に11年ぶりに復活します。荒天中止で順延はありません。船清の当日便はすでに満席です。2027年の開催日は、現時点で主催者から発表されていません。
- 忘年会シーズン(12月):企業の忘年会で貸切船が埋まり、特に金曜日は争奪戦です。一部の船宿では土曜日の最低人数が25名になるのもこの時期です。
貸切船の予約の目安は、春・秋の通常日なら2〜3か月前、12月、桜、花火の日は4〜6か月前です。6月の火曜日の乗合船なら数日前でも間に合います。
天候については、強風、台風、警報時の出船中止・延期は船宿が判断し、電話で連絡が入ります。台風の多い8〜9月に大切なクロージングディナーを組む場合は、代替案を用意しておきましょう。

実用的なポイント:服装、食事制限、言語、チップ
後になって気づきがちなポイントをまとめます。
- 服装:ドレスコードはありませんが、座敷の船では床に座ります。短いスカートや細身のパンツは2時間30分だと窮屈です。5月でも湾上の風は冷たいので、デッキ用に羽織るものを1枚。
- 靴:座敷の船では入口で脱ぎます。椅子席の船(船清なら篤姫、弁慶、静御前など)を選べば、年配の方や足の不自由な方も安心です。
- 食事制限:料理は船ごとに事前に用意されます。ベジタリアン、甲殻類・魚のアレルギー、ノンアルコールなどは、該当人数とともに予約時に日本語で伝えましょう。当日に魚を一切使わない献立へ変更するのは難しいのが普通です。伝え方は食事制限・アレルギーの記事で紹介しています。
- 言語:予約は日本語です。晴海屋は希望があれば外国語を話せるスタッフを手配できるとしており、船清は海外からの予約を提携先経由で受け付けています。スピーチや司会がある場合は、通訳を別途手配するのが確実です。
- 支払い:晴海屋の貸切は事前の銀行振込が基本で、幹事がまとめて支払います。
- チップ:不要です。サービス料込みで、テーブルに現金を置くと乗務員がかえって困ります。
- カラオケ:貸切船の多くにカラオケがあります(船清はDAM、ワイヤレスマイク2本)。企業の団体では、全員参加を前提にせず、デザートの後に希望者向けに用意するくらいがちょうどよいでしょう。
団体・企業で屋形船を貸し切るには
東京でのセミナーやインセンティブ旅行において、屋形船には貴重な利点があります。全員がひとつの座敷で食事でき、複数の店に分かれる必要がなく、夜景が刻々と変わっていくことです。20名から100名程度までに向いており、それ以上なら2隻を貸し切って並走させるか、大型のレストラン船を選びます。
手配で差がつくポイント:
- 定員ではなく実人数で船を選ぶ:40名なら、推奨45名・定員60名の船でゆとりが生まれます。定員48名の船では満席です。
- 最低保証人数に余裕を:人数が減る可能性があるなら、最低人数が参加予定者数を十分に下回る船を選びましょう。
- 送迎を手配する:ホテルとの往復はバスで、乗船場近くで乗降できるように。タクシー乗り場のない乗船場から40名がタクシーで帰るのは現実的ではありません。
- スピーチのタイミング:船が安定する停泊中、カラオケが始まる前が最適です。マイク、プロジェクター、スクリーンを備えた船もありますが、有料オプションの場合があります。
- 出船時刻を決める:貸切なら時間を選べます。10〜11月なら18時30分頃の出船で湾上の日暮れを楽しめ、6月なら19時がおすすめです。
- 団体は同一メニューにし、食事制限は別途手配。必要に応じて席札で区別します。
SHINOGI DMCでは、東京でのセミナーやインセンティブの一環として、船宿と船の選定、日本語での予約と献立調整、送迎、通訳、当日の進行管理までこうした夜をお手伝いしています。
よくあるご質問
東京の屋形船の料金はいくらですか。
2026年は1人約13,000〜28,000円で、2時間30分のクルーズ、食事、飲み放題込みです。晴海屋は13,200円から、船清は貸切13,000円から、乗合14,000円からです。
2人でも屋形船に乗れますか。
はい。乗合船なら決められた日程に2名から予約できます。貸切は20名以上、晴海屋では週末25名以上が必要です。
屋形船の乗船時間はどれくらいですか。
約2時間30分で、定番コースではお台場沖で1時間近く停泊します。お花見コースは約2時間45分。貸切は30分単位で延長できます。
屋形船の料金に飲み物は含まれますか。
はい。通常はビール、日本酒、焼酎、ウイスキー、ソフトドリンクの飲み放題付きです。未成年はソフトドリンクのみです。
雨の日も屋形船は出ますか。
はい。船内は屋根付きで冷暖房完備です。ただし強風、台風、警報時は船宿の判断で中止・延期となり、電話で連絡があります。
団体で屋形船を予約するのはいつ頃がよいですか。
通常日は2〜3か月前、12月の忘年会シーズン、桜、花火の日は4〜6か月前が目安です。東京湾大華火祭の2026年10月24日は、船清では10月中旬の時点で満席でした。
Rédaction SHINOGI DMC · 更新日
出典
- Harumiya — Tarifs des bateaux partagés et privatisés (屋形船 料金)
- Harumiya — Privatisation (貸切屋形船), minimums de groupe
- Harumiya — FAQ (météo, toilettes, karaoké, paiement)
- Funasei — Site officiel, formules et tarifs 2026
- Funasei — Bateaux privatisés, capacités et minimums
- Funasei — Parcours et durées
- Funasei — Accès (Kita-Shinagawa)
- Arrondissement de Chuo — Tokyo Bay Grand Fireworks Festival 2026 (東京湾大華火祭)
- Arrondissement de Minato — Communiqué sur le retour du Tokyo Bay Grand Fireworks Festival









